鼠と竜のゲーム―人類補完機構
 |
人気ランキング : 86229位
定価 : ¥ 672
販売元 : 早川書房
発売日 : 1982-04 |
 |
短編で綴られる作者の世界に魅了されます |
人類補完機構シリーズと名うたれた本書には、
8編の短編が収められています。
個々の独立したストーリを読み進むにつれ、
作者が独自に構築した世界・歴史を徐々にイメージできるようになります。
「人類補完機構」自体は、ところどころに出てきますが、
あくまでも物語の脇を固めるだけの存在のようです。
「クランチ」や「マンショニャッガー」など、
造語がとても特徴的かつ印象的なのですが、
説明がなされずに物語りが進行することも多々あるので、
初めのうちは少し読みづらさを覚えるかもしれません。
しかし、一つ一つの魅力的な物語を読み進むにつれ、
未知の言葉に出くわすこと自体が楽しくなってきます。
他のSFでは味わえない、スミス独自の世界をぜひ楽しんでくださ!?!!?。
 |
想像力と知性のゲーム |
本書中のどの作品も、子供のように純粋な、ひとをワクワクさせるアイデアに溢れている。
その奔放な想像力故にバカ話へ流れていきそうにみえる。
が、実は、知性という重厚な錨を下ろしていて、芸術という港にゆったりと落ち着いている。
それに、どの作品にも漂うこの清涼感はどうだろう。
まるで、無限に広がるひんやりして清潔なシーツに身を横たえたときのような。
なかでも「鼠と竜のゲーム」、「スズダル中佐の犯罪と栄光」は最高傑作。
ところで「鼠と竜…」は、猫好きの人(私もだが)には堪えられない筈。
なぜなら、猫好きの究極の夢がこの話の中では叶えられているから。…いいなあ。