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このページの情報は 2006年8月3日10時49分 時点のものです。 |
スカイクエストコム総合情報サイト スカイクエストコム・ナビ壊れた心をどう治すか―コフート心理学入門〈2〉
米国の精神分析の世界で人気を集めているというコフート心理学。本書は、日本におけるコフート心理学研究の第一人者である著者が、『<自己愛>と<依存>の精神分析』に続くコフート入門書の第2弾として著した1冊である。 コフートの人物像や理論、その背景にある人間観などに焦点を当てた前作に対して、今回はコフートが米国の精神分析学や医学の歴史的文脈のなかでどのような位置づけにあるのかに着目し、現代におけるその理論の有効性を探り出している。 書き起こしは精神分析の祖・フロイトからで、それに続くアンナ・フロイト、メラニー・クライン、カーンバーグ、マーガレット・マーラーらによる精神分析理論のモデル・チェンジの過程を順にたどっている。著者はそこで「ボーダーライン」「自己愛」「パーソナリティ障害」「自己」といった概念がどうとらえられているかを読み解くほか、治療のアプローチや患者層の違いなどにも目を向ける。 なかでもコフートについては、「自己の構造」がバラバラな状態、つまり「中核自己」が父母との対象関係においてしっかりと形成できなかった状態を精神の病理ととらえたこと、依存関係や共感を通じてその患者の「心の健康」を目指したことなどを読み解く。このコフート理論こそ、自己形成を行う家族環境が変わった現代人に、また「甘え」の文化をもち、心の中を解剖するような従来の精神分析を好まない日本人に合っているのではないか、と説く。 だれにでも起こりうる心の問題を想定した著者の精神分析論はじつにわかりやすい。現代日本の心をめぐる課題も見えてくる。(棚上 勉)
前著と合わせて購入、読みました。
本書は,同じ著者によるPHP新書「自己愛と依存の精神分析」の続編である。この2冊で,コフートやコフートの創始した自己心理学の基本的な考え方がほとんどカバーされている。また,自己についての考え方のコフート自身の変遷など,自己心理学の理解の難しいポイントが正しく押えられているようだ。このような特長を持つ本書は,専門家にとっても,自己心理学の概要を理解する上で大いに参考になるといってよいと思う。但し,治療者がクライアントとパーソナルに交際することを容認するなどといった,入門書としてはいかがなものかと感じられる記述のあることは,指摘せざるをえない。しかし,全体としていうなら,本書は自己心理学の適切な入門書として,十分に合格点をつけても良いと思われる。 |
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